白金豚は優しい奥羽の自然が生み出す
岩手県花巻市
高源精麦の白金豚がおいしい4つの理由
- 16年かけて生み出した会長理想の豚
- エサにこだわりクセがなくやさしい味わい
- ミネラル豊富な奥羽の湧き水がコクを生む
- 豚が健康で快適に過ごせる環境を作る
宮沢賢治の故郷 「岩手県花巻市」
岩手県の中西部に位置する「花巻市」。
奥羽(おうう)山脈と北上高地の間にあり、
澄んだ空気と湧き水が豊富な町である。
豊かな自然を生かした農業が盛んで、
ブランドポークである白金豚をはじめとした
農業が盛んな土地である。
また、花巻市は宮沢賢治の生まれ故郷である。
秀作「フランドン濃学校の豚」の冒頭で、
豚が自然の恵みを受けて上質な食肉を生み出す様子を
自然界における「触媒だ。白金と同じことなのだ。」
と表現している。
花巻市のブランドポーク「白金豚」の名前の由来は
ここからきている。
「白金豚」は人生そのもの
おいしい豚肉を作りたい。
高源精麦会長 高橋靖忠
白金豚を生産する高源精麦(たかげんせいばく)は、その名の通り元々は精麦会社で大麦の加工販売を行っていた。そんな中、3代目の高橋靖忠さんが38歳のときに、おいしい豚肉を作りたいと新しい豚肉の開発を決意。当時鹿児島の黒豚がブランド化に成功していたこともあり、黒豚に追いつけ追い越せと思い必死になって研究を始めた。いろんな品種の豚の組み合わせを試す日々が過ぎ、16年目にしてようやく自身も社員も納得のいく極上の豚が完成した。気づけば高橋さんは45歳になっていた。
名前は花巻市の偉人宮沢賢治の作品の中からヒントを得て「白金豚(はっきんとん)」と名付けた。靖忠さんの人生そのものをかけて完成したという白金豚。一口食べてその違いがわかるほどの味と柔らかさで、社員も「今回のは全然違う」と言っていたという。
学生の頃から旅好きの靖忠さん。これからは旅に出てたいとのこと。そして、できれば余裕をもって肉の加工品の開発も行っていきたいそうだ。
徹底した品質管理体制
高源精麦
高源精麦では、安心安全でおいしい豚を育てるために様々な工夫がなされている。その一つが、2つの離れている農場で豚を育てる2サイトシステムである。成豚がいる「豚舎」と離乳期の豚がいる「離乳舎」をそれぞれ別の農場に立てている。免疫力が低い離乳期の間は身体が弱く病気にかかりやすいため、周囲に成豚のいない環境を整えることで外界から守っている。こうすることで、不要な投薬をせずに済み安心安全な豚を育てることができる。たとえ社員であっても、担当者以外は立ち入り禁止となっており、厳しい基準で衛生管理がなされている。
豚にとってストレスは肉質によくない影響を及ぼすため、豚にストレスを与えないことがおいしい豚肉を作るための秘訣である。高源精麦では、豚舎の床におがくずを敷いており、そこに豚の排泄が加わり発酵することで、発酵熱により豚舎の温度が上がり厳しい自然環境の中でも快適に過ごすことができる。また、エサや水にも栄養豊富でおいしいものを厳選して与えており、豚たちが元気に、そして快適に育つ環境が整えられている。ストレスフリーで育った白金豚は極上の柔らかさと味わいを持った肉質に育つ。
地域発展のための「白金豚」
高源精麦会長 高橋誠
4代目で現社長の高橋誠さん。白金豚を売り始めたのはちょうど日本の景気が悪くなっていったときだった。大型投資をした直後で、資金の回収をしなければならず、背水の陣で白金豚に賭けた。豚を作って市場に出していくだけではダメだ、喜んでもらえる豚を作ろうと、本当においしい豚肉を作るために必死になった。これまでの販売方式をやめ、飲食店専門の豚肉として売り出した。花巻市の地元の人たちにおいしい豚肉を食べて欲しいという思い、県外や国外からも多くの人に花巻市に来て欲しいという思いがあるという。
いつも元気で明るい社長だが、中々うまくいかず大変なこともあり、そんなときはおいしいものをお腹いっぱい食べて元気を出しているという。やはり大好物は白金豚で、毎日のように食べている。おすすめの食べ方を聞かれると「クセがなくて優しい味わいで旨味もしっかりあるので、素材の味を引き立てるシンプルなもの。初めはしゃぶしゃぶがおすすめです。」と社長。益々の白金豚と花巻市の発展のために忙しい日々が続く。