あふれる愛情と高い肥育技術を注ぎ育てた牛たち
佐賀県玄海町
私たちが育てた「佐賀牛」がおいしい理由
- きめ細やかな気遣いで子育てのように育てた牛
- 試行錯誤を繰り返してきた高い肥育技術
- 繁殖から肥育・販売を行う畜産農家だからこそ味に自信を持てる
- 肥沃な大地で育った良質な稲わらを粗飼料として使用
穏やかな気候と肥沃な大地
牛をストレスなく育てるのに適した佐賀県
気候が穏やかで「佐賀牛」をはじめ高品質な
豚肉・鶏卵の生産など、家畜をストレスなく
育てるの適した地域。
特に玄海地区は、西は玄界灘に面し全国有数の
漁場があり、上場台地(うわばだいち)からは
豊かな恵みが多く収穫される。
また、牛が丈夫に育つために必要な粗飼料が
獲れる佐賀平野は「さがびより」や「夢しずく」
など特Aにランクされる銘柄米を生み出す肥沃な大地だ。
「佐賀牛」の価値が認められてきたのは生産者の
努力の賜物だが、このように恵まれた環境があってこそだろう。
技術と愛情で認められた「佐賀牛」というブランド
自分の朝ごはんより、牛の朝ごはん。
「佐賀牛」肥育のベテラン
「今日はエサの食いつきがあまりよくないなあ」「元気がないけど風邪ひいたかな?」とまるで自分の子供を育てるように牛を育てる。日々きめ細やかな観察眼で牛を見守り、体調や飼料に気を遣う様は、まるで家族を思いやるよう。牛はモノではなく生き物だから、愛情をかければかけただけ、それに応えてくれる。
「牛が大好き」という農家の思いがなければ、牛はただのモノになってしまう。だから畜産農家は牛に養われているという感謝の気持ちを常に持ち続ける。佐賀牛という人気のブランド牛を育てるには技術も必要だが、愛情があってこそ、技術向上に努めることができるのだ。
かつて佐賀県内で育った牛は、地域ごとにばらばらに出荷されていた。しかし、自分たちの牛に自信をもって世に送り出すため、肥育農家とJAさがが協力して作り上げたのが「佐賀牛」だ。全国でもトップクラスに厳しい基準を設け、高い品質と安定出荷を目指して試行錯誤を繰り返していくちに、今のような高い肥育技術が確立されていった。
そのような高い技術に裏打ちされた上で、味に自信と責任を持つために繁殖から飼育・販売を行う。どう育て、どんな味になるのかを常にチェックすることで、消費者においしい佐賀牛を届けることができるのだ。
目標は種付けから出荷までの一貫管理
若手人工授精師
畜産農家は細かく分けると、牛を生ませてから、生後20ヶ月まで育てる「繁殖農家」と、子牛を飼ってきてから20ヶ月ほど飼育して市場に出荷うする「肥育農家」の2つに分かれる。本牧場は黒毛和牛を2000頭以上飼育している肥育農家であるが、その2割ほどは本牧場で生ませた牛達で、将来的にはその割合をもっと増やしていく予定だそうだ。それはなぜかと言うと、種付けから出荷まで一貫管理することができれば、自分たちの理想とする肉用牛により近づけることが出来るからだ。もちろん、成長過程を全て知り尽くしているからこそ、安心安全と言う点も自信を持って提供できるのもポイントだ。
その本牧場の繁殖部門を一手に担うのが若手人工授精師だ。まだ、牧場に入ってから10年にも満たないが、大規模な本牧場で種付けから子牛を生ませるまでの繁殖を1000頭以上も手がけてきたため経験は豊富だ。若いながらも他の繁殖農家からも相談を受けているようだ。この若手人工授精師の力もあり、本牧場は県の平均受胎率を大きく上回る7割を実現し優良農家にランクされている。
常に牛達に目配り、気配り、心配りを欠かさない。向上心旺盛で、今後は肥育まで手がけたいと意欲満々。後輩も1人でき、人材育成にも力が入る。