贅沢な逸品を全国からお取り寄せ

宇和海の郷土の味を今に伝える老舗料亭

1955年。愛媛・宇和島の駅前通りで小さな駅前食堂として営業をスタート。豊かな自然に育まれた愛媛・宇和海の海山の幸と、勇壮華麗な宇和海藩伊達家の文化を継承する郷土の料理を大切に守り続け、現在は愛媛を中心に東京を含め十数店舗を展開する「伊達な老舗」である。「季節の素材を吟味する美味しさの喜びを多くの方に伝えたい。」とする同社。故郷の素材を基本におき、食材を知り尽くす老舗料理人が作る逸品の数々を日本全国に届ける。
宇和海に観光に来た人なら一度は訪れるであろう同店の

一番人気はやはり「鯛めし」で、これを目当てにわざわざ全国各地から人が集まってくる。その他にも宇和海の魚介を使った様々な郷土料理が提供されており、確かな腕前で客の舌を唸らせる。鯛めし以外では、魚と麦味噌をごはんにかける「さつま」や糸こんにゃくの麺を使った「ふくめん」などが人気がある。ふくめんはテレビ番組でも紹介され一躍有名になったものだ。

宇和海の絶品郷土料理

宇和海の郷土料理で有名かつ一番人気は、郷土料理百選にも選ばれた「宇和海鯛めし」だ。鯛とご飯を一緒に炊く一般的な鯛めしとは異なり、生の切り身をご飯に乗せ、全国的にも珍しい食べ方である。宇和海鯛めしは、その昔伊予水軍が鯛の切り身をごはんの上に乗せてそのまま食べたのが始まりと言われている。今ではそれにタレと生卵をかけて食べられている。

「さつま」は宇和海のもう一つの代表的な郷土料理である。宇和海で揚がった新鮮な白身魚を焼きほぐし、麦味

噌とダシ汁をすり鉢で混ぜ合わせ、薬味を添えて温かい麦飯にかけて食べる。
密かな人気を間つめるのは「豆あじの南蛮漬け」だ。カラリとあがった豆あじとしゃきっとした野菜の組み合わせで、さっぱりと食べることができる。

その他にも宇和海の新鮮な魚を使った郷土料理が多数あり、その郷土料理を老舗料亭の料理人によって作られ今でも多くの人が口にすることができる。

米寿を迎えた今でも地域に貢献する会長

伊達な老舗　会長

宇和海の伊達な老舗の現会長は米寿を迎えた。現役はとっくに引退した会長だが、定期的に会長を囲む会が開かれるなど、多くの人から愛されている会長である。会長は長年にわたって宇和海の発展に尽力を尽くしてきた。自身の料理店も年々数を増やし、郷土料理の伝承に貢献しただけでなく、地域の行事を積極的に参加したり、地域を守るための活動も行ってきた。現役を引退した今でさえ、時折会長にには地域のことに関する相談に訪れる人がいる。それだけ宇和海を知り尽くし、宇和海にとっては不可欠な存在なのである。

現役を退いてからもう長い会長であるが、たびたび地域各所にある店に顔を出しいるという。一番の目的は店の味の確認である。店の味は、地域の味を次の世代に伝える大切なものだと考え、自身の舌で直々に味のチェックや指導を行っている。従業員の郷土料理にまつわるエピソードなどを伝えるのも重要な役目だという。時には地域や県外の仲間を連れて店に訪れることもある。地域の仲間から味の感想を聞くことで、より本格的な郷土の味を残そうというのだ。また、県外の人たちにも宇和海のおいしい自慢の郷土料理を広めるのも現役を引退した会長の役目だという。