贅沢な逸品を全国からお取り寄せ

ブランドから独立したメリット

静岡のマスクメロンブランドであるクラウンメロンで有名な町、静岡県袋井市。そんな袋井市でマスクメロンを栽培しているメロン農場。かつては、クラウンメロンの組合員としてメロンを栽培していた。しかし、高級メロンブランドは限定された場所にしか出荷されないため、もっと多くの人においしいメロンを楽しんでもらいたいと思い、農場自らメロンを出荷する道を選んだ。
市場に出回るマスクメロンは流通の日数などを計算して食べごろよりも早めに収穫され出荷されるが、市場を通さず農場から直接消費者へメロンを届けられるため、十分に熟するまで樹上で栽培できるメリットもある。さらに、収穫後は、数日追熟させることで、さらに香りと甘さが高い最高のマスクメロンに仕上げて発送している。

ギリギリまで樹上で熟させることが出来るため、早めに収穫される高級メロン以上の甘さや味わいを実現できるのだ。

マスクメロンは総称であるため、実はその品種は数百種類と多い。本メロン農場では、栽培のしやすさや見た目の品種よりも、食べておいしいという一点を重視してメロンの品種を選んでいる。選んだアールス・フェボリット種は世界でも最高のメロンとされ、その芳醇な香りと強い甘さが特徴である。１９世紀末にイギリスで開発されたこの品種は、栽培が難しいこともあり、本国イギリスでは現在この種は栽培されていない。
最高の品種のメロンを最高の状態で届けてくれる、

カフェを併設するメリット

メロン農場では８棟の温室が並んでおり、少しずつ時期をずらしてメロンを栽培することで、１年を通しておいしいメロンを提供している。苗作りから収穫まで３６５日休む暇もなく、メロンの成長を見守り、愛情をかけて栽培されている。

本農場では、同じ敷地内にカフェが併設されてあり、農場でできた完熟のメロンや、メロンを使ったおいしいスイーツを楽しめる。高級メロン農家が自分で作ったメロンを直接提供することは珍しいことである。なぜなら、高級メロンは大消費地の市場に出荷され、高い価格をつけてもらうことを目的としているからである。そのため、メロンの評価は市場でつけられることになり、また、消費者の声を生産者が直接聞くことがほとんど出来ないというデメリットもある。

自分でメロンを提供することで、お客さんの反応をダイレクトに見たり聞いたりできるので、それをメロン作りに生かしているという。そして、もう１つ大事なメリットがある。それは、お客さんに提供する際にメロンの中身の様子や味を確認できるということである。これが毎日のようにできるというのが強みだ。細やかにメロンの状態をチェックできるため、よりおいしいメロンを目指して改良を重ねていくことが出来るのだ。

本農園はメロン農家で唯一しずおか農林水産物認証を取得している。これは、静岡県が生産から出荷までの過程をチェック、審査して、安心安全の基準に満たした農家に与えられる。メロンに対して真面目に取り組む姿勢が評価された結果だろう。